北京では様々な試みを行う物の、万年渋滞が解消できていない状態です。
主な対策としては、

1)ナンバープレート末尾番号による通行制限
2)新規ナンバープレート交付の制限(抽選式)
3)バス専用道路などの整備
4)地下鉄路線の拡大と整備
5)新規バイパス道路の整備
6)外地ナンバー車両の北京市内での通行制限

といったようなことが行われているものの、実際の渋滞状況に全く追いついていない状態で、加えて深刻な大気汚染の原因を作り出してしまう結果となっています。さらに主要道路である長安街や機場高速に直結する東二環などの道路は、外交使節が来華した際には交通制限が実施されるなど、首都北京としての役割上、どうしても渋滞要因を作り出さざるを得ない状況もあります。

また、2008年のオリンピック開催時より、ナンバープレート末尾番号による通行制限を実施していたのですが、その際に経済的に余裕のある人は通行制限を回避するためにセカンドカーを購入し、2011年初頭に新規ナンバープレート交付制限を実施するまでに飛躍的に北京市の自動車台数が増えてしまったという事情があります。

さらに、北京の地下鉄は、比較的最近開通した路線以外は、乗り継ぎが非常に面倒かつ長距離歩かないとたどり着けない設計になっており、高嶺期といわれるラッシュアワー時には人の海の中を歩いて行かないと行けないため、かなりの労力がかかってしまいます。そういうこともあって、自動車を保有する一般市民は、劣悪な環境に身を寄せるよりは車で、という事を考える人も少なからずいます。

しかしながら経済活動を行う一般市民は、この深刻な渋滞状況により極めて大きな影響を被っています。私も北京で生活している者の一人として、私なりの交通渋滞回避方法を考えています。

百度地図の画面。色が濃ければ濃いほど渋滞状況が酷い。

百度地図の画面。色が濃ければ濃いほど渋滞状況が酷い。

1)ラッシュアワーをなるべく避ける
実際に北京のラッシュアワーは、全く自動車が動かない、地下鉄やバスなども何本か待たなければ乗れないほど激しい混み具合が延々と続くという時間帯が存在します。そのため、よほどの事情がない限り、この時間帯をなるべく外して行動するようにしています。

2)タクシーの運転手に裏道をなるべく聞いておく
どこの都市もそうですが、タクシー運転手は非常に多くの裏道を経験と勘で知っています。もちろん、運転手にも当たり外れがありますが、会話していて雰囲気の良さそうな運転手や教えたがりの運転手に裏道を聞いておくと、後々非常に便利です。

3)百度地図を用いる
スマートフォンのアプリで「百度地図」というバイドゥーが提供している地図アプリがあります。画面右上の信号機のアイコンを雄と、現在の渋滞状況が一目で分かるようになっています。実際の所、多少のタイムラグがあったり細かい道まで全てカバーしているわけではありませんから、だいたいの参考くらいにしかなりませんが、上述のタクシー運転手に聞いた裏道などを総合して考えると、大概のケースで最短時間で目的にたどり着くことができます。青い矢印のところが自分の所在地になります。道順などを表示するナビ機能も入っていますので、初めて中国に来た方でも、迷うことなく目的にまでたどり着くことができます。

4)GoogleMapを用いる
上述の「百度地図」とほぼ同じですが、タイムラグが少々大きいように思います。表示速度は聯通(チャイナユニコム)の3G、または中国移動(チャイナモバイル)の4Gであれば、快適なブラウジングを行うことができます。

北京にいらっしゃる際にご参考になれば幸いです。