昨今注目されている中国市場ですが、中国進出するにあたり色々とお問合せを頂いております。今日は、中国におけるサーバー利用に際して注意事項を掲載させていただきたいと考えております。
1)技術的には日中間は大差ない。
お客様から、よく「技術的に◯◯のようなことは可能か」というご質問を承ることがございます。結論から申し上げますと、技術的に日本と中国ではそれほど大きな問題はなく、よく起きる問題点としてはコミュニケーション上のミスによって、技術的に可能なことができなくなってしまった、と言うことが多々あるようです。こうした経験をベースに、噂などで「中国では日本で簡単にできるこんなことがありえない結果になってしまう」というように伝達されてしまうケースが多いようにあります。また、中国国内ではWindowsサーバーを利用されるケースが多々ありますが、ローカルなレンタルサーバー業者が提供するWindowsサーバーは、正規版ではないケースもあり、コンプライアンス上問題が出てしまうこともあるようです。
弊社では日本人エンジニアが直接お客様とやりとりさせていただいておりますので、これまでにこうした問題は一度も発生しておらず、全てLinuxベースで構築しておりますので、これまでにそうしたご経験、またはそうした評価を耳にされたお客様は、是非弊社のサービスのクオリティを感じ取っていただければ幸いです。
2)法律的に大きな違い
中国では、日本と違って任意に自分の好きなサイトを解説することは法律で禁じられています。情報配信に関して大きな規制をかけています。これは中国の法律レベルで厳しく規定されていますので、中国国内にサーバーを設置する際には、中国の法律に厳格に従わないと、サーバー没収などの制裁措置を取られてしまいます。それらの条件とは下記の通りにわかれています。
1)ポータルサイトやECサイトなどの商用サイト開設
・経営性ICPライセンスの取得義務
→外資系の場合、資本金額1000万元以上、
国内拠点7〜9拠点が申請資格の最低条件。
それでもライセンス取得はほぼ絶望的。
・経営性ICPライセンスなしにサイト開設した場合
取得せずに行った場合、該当サーバーIP剥奪、
サーバー没収、運営会社処罰、
場合によっては罰金や刑罰など厳しい制裁。
2)会社サイトやキャンペーンなどの非商用サイト開設
・非経営性ICPライセンスの申請/取得義務
→ 中国国内に登記した合法的な企業であれば取得可能。
→中国国内に登記していない外国企業は取得不可能。
→ICPライセンスの申請/取得なしにサイト開設を行った場合、
該当サーバーIP剥奪、サーバー没収、運営会社処罰、
場合によっては罰金や刑罰など厳しい制裁。
・コンテンツには最新の注意が必要
→不適切なコンテンツなどが検閲に触れた場合、
該当サーバーIP剥奪、サーバー没収、運営会社処罰、
場合によっては罰金や刑罰など厳しい制裁。
・ユーザー参加型ページは一切不可。
→閲覧者が任意に意見を発表したり書き込めるページは
BBSライセンスの取得が別途義務付けられており、
企業サイトであっても「お客様の交流」などのページは
一切不可。
→不許可で開設・発覚した場合、
該当サーバーIP剥奪、サーバー没収、運営会社処罰、
場合によっては罰金や刑罰など厳しい制裁。
などと、法律を遵守しなかった場合は違法行為として極めて厳しい罰則を受ける可能性が高くなっております。そのため、中国国内に現地法人をお持ちではない場合、上述のようなリスクを回避するための手段として経営性・非経営性ICPが適用されない香港サーバーをご利用になることがスモールスタートに最も適した方法です。しかしながら、香港の物価は場合によっては日本のそれよりも高く、専用サーバーの場合、日本のそれとほぼ同額となってしまいます。
中国国内にサーバーを設置する条件がない以上、法律違反を犯してまで設置することは不可能であるため、中国国内のサーバーより高額になってしまい、割高感が極めて強くなってしまうことは否めませんが、中国現地法人をお持ちではないお客様には、現状唯一の合法的かつスムーズな回避方法として香港サーバーをおすすめさせていただいております。
中国におけるこうした法令は、中国の国情を背景とした様々な理由で規定されているもので、日本のお客様にはなかなかご理解いただけないことも多々あるかと思いますが、法律違反を行うことは、たとえ外国企業であっても許されるものではなく、またその代償も大変厳しいものとなっております。ご不明な点などございましたら、お気軽にお問合せください。
今後とも、ペガサスIDCを何卒よろしくお願い申し上げます。